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« 秘密保護法の訴訟が新書化「秘密保護法 社会はどう変わるのか」 | トップページ | 東京高裁が原告の抗告を却下ーー秘密保護法執行停止申立て事件 »

2014年11月17日 (月)

秘密保護法・執行停止却下に対し抗告状提出(10月10日)

 原告団は秘密保護法の執行停止申立てをしていました。これは秘密保護法の施行日を決める政令をつくってはならない、という請求です。これに対し東京地方裁判所(谷口豊裁判長)は10月3日、その請求を棄却(執行停止事件の棄却決定文)しました。今回はそれに対する抗告状をアップします。

抗    告    状

平成26年10月10日

 

東京高等裁判所民事部 御 中

 

     抗告人ら代理人

弁護士  堀 敏明

 

同    山下幸夫

 

当事者の表示 別紙当事者目録記載のとおり

 

 上記当事者間の東京地方裁判所平成26年(行ク)第101号執行停止申立事件について,同裁判所が,平成26年10月3日でした下記決定は全部不服であるから,東京高等裁判所に即時抗告を申し立てる。

 

第1 原決定の表示

 本件申立てをいずれも却下する。

2 申立費用は申立人らの負担とする。

 

第2 抗告の趣旨

 原決定を取り消す。

2 特定秘密の保護に関する法律(平成25年法第108号)の施行に係る執行は,本案訴訟(平成25年(行ウ)第143号)の判決確定まで,仮に差し止める。

 特定秘密の保護に関する法律(平成25年法第108号)の施行に係る執行は,本案訴訟(平成25年(行ウ)第143号)の判決確定までこれを停止する。

4 申立費用及び抗告費用は相手方の負担とする。

との決定を求める。

 

第3 抗告の理由

 原決定の判断と抗告理由の要旨

  原決定は,①本件申立てのうち本件無効確認の訴えを本案とする部分は不適法である,②行政事件訴訟法3条7項所定の差止めの訴えを本案とする執行停止の申立ては許容されていないから,その部分は不適法である。③抗告人(申立人)らは,本件差止めの訴えを本案とする部分につき,仮の差止めの申立てを追加する旨の申立てを行ったが,追加的変更を認めることは不当であるから許されない,として,本件申立てをいずれも却下した。

  しかしながら,以下に述べるとおり,上記①及び③については,法令の解釈適用を誤る違法な判断であるから,原決定は取り消されるべきである。

 本件無効の訴えを本案とする執行停止申立ての適法性に関する原決定の判断について

(1) 原決定の判断

  原決定は,①抗告人らの主張を前提にしても,現時点において,特定秘密保護法の制定又はその規定の適用により抗告人らに係わる具体的な紛争が生じているという状況にないことは明らかであり,抗告人らは,本件無効確認の訴えにおいて,裁判所に対し,同法の制定又はその規定の適用による具体的な紛争についてその審判を求めるものとは認められないから,本件無効確認の訴えは,裁判所に対して抽象的に特定秘密保護法が憲法に適合するかどうかの判断を求めるものに帰し,裁判所法3条1項らいう「法律上の争訟」に当たらない(原決定10,11頁),②特定秘密保護法は,限られた特定の者に対してのみ適用されるものではなく,また,特定秘密保護法の施行により,他に行政庁の処分等を待つことなく,限られた特定の者に対して直接その法的地位に具体的効果が生じるということもできないから,特定秘密保護法の制定行為をもって,行政庁が法の執行として行う処分と実質的に同視することはできないから,行政事件訴訟法3条1項の「公権力の行使」には当たらないので,本件無効確認の訴えは不適法である(同12頁),③行政事件訴訟法25条2項に基づく執行停止の申立てをするためには,本件訴訟が係属しており,かつその本案訴訟が適法なものでなければならないと解するのが相当であるから,本件申立てのうち本件無効確認の訴えを本案とする部分は不適法である(同12頁)と判断した。

  しかしながら,以下に述べるとおり,このうち,①及び②は,法令の解釈適用を誤る者であり,その結果,憲法32条が保障する裁判を受ける権利を侵害する憲法違反の判断であるから,取り消されなければならない,。

(2) 原決定の法律の解釈適用の誤りについて

ア 上記①については,特定秘密保護法は,本年12月10日には施行が予定されており,抗告人らが日々の取材活動を行う中で,施行されれば直ちに,その罰則規定が抗告人らに適用されて検挙されることもありうるのであって,それが具体的かつ現実的な危険であると考えられる。

  したがって,決して一般的抽象的に特定秘密保護法の無効の確認を求めるものではないと判断されるべきであり,これに反す留原決定は法令の階祝適用の誤りがある。

 上記②について, 原決定は,特定秘密保護法は,限られた特定の者に対してのみ適用されるものではなく,また,特定秘密保護法の施行により,他に行政庁の処分等を待つことなく,限られた特定の者に対して直接その法的地位に具体的効果が生じるということもできないと述べて,行政庁が法の執行として行う処分と実質的に同視することはできないと判断している。

  しかしながら,特定秘密保護法の罰則部分,特に,特定取得行為を定める同法24条やその共謀,独立教唆及び煽動を処罰する同法25条により,取材に関わる原告らフリーランスらは,同法が施行されるや,直ちに直接適用されうる具体的・現実的な危険性があるのであり,それは,一定の限られた者に対するものであるから(原告らはいわばその者らを代表して本件訴訟を提起し,本件申立てをしている。),例外的に,行政庁が法の執行として行う処分と実質的に同視することができると解すべきである。

  したがって,決して一般的抽象的に特定秘密保護法の無効の確認を求めるものではないと判断されるべきであり,これに反する原決定は法令解釈適用を誤るものである。

 申立ての変更を認めなかった原決定の判断について

(1) 原決定の判断

  原決定は,抗告人が,本件差止めの訴えを本案とする執行停止申立てを仮差止めに追加的変更したことについて。この追加的変更を認めると,追加的変更前の本件申立てに対する当裁判所の応答が時機を失する可能性が高いとか,追加的変更が相手方の意見書提出から3ヶ月以上経過して後になされたことにつき正当な理由があるとの疎明がないとして,この追加的変更による新たな申立ては,これにより本件申立てに係る手続を著しく遅延させることになることが明らかであって,追加的変更を認めることは不当であるから許されないと判断している(原決定13.14頁)

  しかしながら,以下に述べるように,原決定の上記判断は法令の解釈適用を誤っている。

(2) 原決定の法令の解釈適用の誤りについて

  申立ての追加的変更について,原決定は,り本件申立てに係る手続を著しく遅延させることになることが明らかであると判断している。

  しかしながら,従前の疎明資料を大部分利用することができ,審理を遅延することがない場合には申立ての追加的変更は認められると考えられる。

  差止めの訴えを本案とする仮の差止めは,差止め訴えが新設された際に儲けられたものであるが(行政事件訴訟法37条の5),その要件は,執行停止制度(同法25条)よりも加重され厳格な要件として,「償うことができない損害を避けるため緊急の必要がある」ことが要求されていることは確かかである(室井滋ほか編著『コンメンタール行政法Ⅱ 行政事件訴訟法・国家賠償法〔第2版〕』〔日本評論社,2006年〕420頁以下参照)

  しかしながら,執行停止の要件は,「重大な損害を避けるため緊急の必要があるとき」であり,「償うことができない損害」よりも緩和された要件ではあるが,既に,相手方は。この要件がないことを詳細に主張しているところであり(原審における相手方の平成26年6月18日付意見書第4),その主張から,仮の差止めについての要件の主張も小野図と予想されるものであり,同じ疎明資料に基づいて十分に判断できることであり,この要件以外はほとんど同一の要件であることからすれば,追加的変更を認めたからといって,本件申立てに係る手続を著しく遅延させることになることが明らかとは言えないというべきである。

  そうであるならば,追加的変更を認めなかった原決定には,行政事件訴訟法19条2項が引準用する民事訴訟法143条1項但書,同4項の解釈適用を誤った違法があるというべきである。

  抗告人らは,原決定が追加的変更を認めなかったために,仮差止めの申立てにつしての判断を受ける機会を失っているのであり,これは憲法32条が保障する裁判を受ける権利を侵害するものであり,憲法違反の判断である。

 

第4 結 語

   以上から,原決定には法令の解釈適用を誤る違法があるから,速やかに取り消され,本件各申立てが認められるべきである。

以上

 

附  属  書  類

 

1 訴訟委任状  40通

  (追って,44通は追完する。)

 

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